賃貸コンセントを増設して欲しいと言われたら?工事にかかる費用の目安や依頼先の選び方をご紹介

賃貸リフォーム

2025.01.08

賃貸コンセントを増設して欲しいと言われたら?工事にかかる費用の目安や依頼先の選び方をご紹介

「所有する賃貸物件のコンセントを増設したいけど、費用はいくらかかる?」「賃貸のコンセントの工事は、どこに頼めばいい?」そんな疑問を抱えていませんか?

リモートワークやスマート家電の普及により、賃貸物件のコンセント数が足りないケースが増えています。なかには、入居者にコンセントを増やして欲しいと言われて、対応に困っているオーナーも多いでしょう。

入居者の快適性や入居希望者のニーズに答えるためにも、賃貸のコンセント増設を検討する必要があります。

本記事では、札幌市でリフォーム工事を行っている「ドクターホームズ」が賃貸物件のコンセント増設に関する情報をお届けします。

入居者からコンセント増設して欲しいと言われたときの対応方法、オーナーにとってのメリット、コンセント増設工事の費用や工期について詳しく解説します。

コンセント増設の依頼先や注意点についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

賃貸のコンセント増設を希望された際に確認すべきこと

賃貸のコンセント増設を希望された際に確認すべきこと

賃貸物件におけるコンセントの数は、入居希望者が設備を確認する際の重要なポイントのひとつです。一般的には、リビングやキッチンには2か所、それ以外の部屋には1〜2か所程度のコンセントが設置されていることが目安とされています。

実際に不足している場合には、コンセントの増設を検討する必要があります。入居者から、コンセントを増やしてほしいと言われたら、以下をポイントに適切に対応しましょう。

  • 希望理由をヒアリングする
  • 増設が可能かどうかを検討する
  • 費用負担について確認する

希望理由をヒアリングする

入居者がコンセントの増設を希望する理由を、具体的にヒアリングすることが大切です。例えば、リビングの家電を増やしたい、寝室のベッドの配置によりコンセントが使えないなど、さまざまな理由が考えられます。

コンセント増設の箇所によって、必要な工事や対応方法が異なります。入居者の希望をしっかりヒアリングし、適切に対応することで入居者の満足度向上につながります。

また、賃貸のコンセントが足りていない場合、入居者が電源タップを持ち込む可能性があります。電源タップの利用で使用電力がオーバーすると、発火する恐れがあります。

入居者が安全かつ快適に過ごせるよう、物件のコンセント設置状況を定期的に見直すことが重要です。

増設が可能かどうかを検討する

コンセント増設は、どこでも可能というわけではありません。浴室や洗面所、シンク周辺など、水濡れによる漏電や感電の危険性が高い場所では、基本的にコンセントの増設は行えません。

古い賃貸マンションで電気配線が壁の中に埋め込まれている場合、コンクリートの壁を壊すことができず、増設が困難なケースもあります。

さらに、壁内部に鉄管が埋め込まれ、その中を電気やテレビの配線が通っている建物の場合、新たな電気配線やコンセントボックスの設置工事ができない可能性があります。

コンセント増設は比較的簡単なように思えますが、建物の構造や安全面などの問題から慎重な対応が必要です。

費用負担について確認する

入居者の希望による賃貸物件でのコンセント増設費用は、一般的には入居者が負担します。また、増設したコンセントは退去時に原状回復の対象となる場合があります。

入居者の満足度を高めるために、コンセントの増設費用を入居者と共同で負担する、または退去時の原状回復を不要とするなどの提案もひとつの方法です。

ただし、以下の場合にはコンセント増設にかかる費用は、オーナーが負担しなければならないため注意が必要です。

  • 老朽化や故障により、既存のコンセントが使用できない場合
  • 標準的な部屋の機能に対してコンセント数が不足し、設備の不備とみなされる場合

賃貸契約書や重要事項説明書に「必要に応じた設備の増設は貸主負担」といった内容が記載されている場合、コンセント増設の費用はオーナーが負担します。

オーナーにとっての賃貸のコンセント増設のメリット

賃貸のコンセントが充実すると、入居者の利便性が高まり、退去率を低減できる可能性があります。また、近年の家電需要の高まりにより必要なコンセント数が増える場合も考えられます。

早めに対処することで、ライバル物件との差別化にもつながるでしょう。

ここからは、オーナーにとっての賃貸のコンセント増設のメリットについて詳しく解説します。

  • 空室対策につながる
  • 将来的な設備改修の負担を軽減できる
  • タコ足配線を防ぎ火災リスクを低減できる

空室対策につながる

入居希望者が内覧する際、コンセントの数や設置場所は意外と重視される設備のひとつです。とくに、一人暮らし用などスペースが限られている部屋では、各箇所にどれだけコンセントが設置されているかが重要視されます。

使いやすい場所に十分な数のコンセントを設置すれば、空室対策や入居率の向上につながるでしょう。

将来的な設備改修の負担を軽減できる

コンセント増設は、既存のコンセントの劣化を防ぎ、将来的な設備改修の負担の軽減にもつながります。賃貸物件でコンセントが不足していると、コンセントの劣化や消耗が進み、発熱やスパーク(火花)などのトラブルが起こる恐れがあります。

さらに、コンセントの故障が原因で漏電やショートが発生すると、電気回路が破損する可能性があります。その場合、修繕範囲がコンセントだけに留まらず、配線やブレーカーの交換といった大規模な修繕に発展する可能性もあります。

タコ足配線を防ぎ火災リスクを低減できる

賃貸のコンセント増設は、タコ足配線を防ぎ火災リスクを低減できる点もメリットです。コンセントが不足している環境では、入居者が電源タップを持ち込み、タコ足配線の状態になるケースが多く見られます。

タコ足配線の状態が続き、コンセントの定格以上の電流が流れると発熱や発火のリスクが高まります。賃貸のコンセント増設は、これらのリスクを防ぐことが可能です。また、入居者の利便性も向上し、安全に過ごせる環境づくりにもつながります。

賃貸のコンセント増設工事の費用相場・工期目安

賃貸物件におけるコンセント増設は、物件の構造や増設したい場所、既存の分電盤の使用状況によって、工事内容や費用が異なります。以下では、具体的なコンセント増設工事の内容、費用相場、工期目安について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

なお、コンセントの設置工事にかかる工期は通常1〜2時間程度ですが、設置が困難なケースだと、さらに時間がかかる場合もあります。また、電気配線とコンセントの距離や配線工事の内容によって、工事費用は変動することに留意しましょう。

参照元:株式会社プラスト「コンセント増設の3つの方法と費用とは?工事の費用を抑えるポイントも」

差し込み口を増やす場合の費用相場・工期目安

賃貸のコンセントを増設する際、最も簡単かつ費用を抑えられる方法は、差し込み口を増やす方法です。この方法では、既存のコンセントの電気配線をつなぎ替えるだけで済むため、工事時間も短くなります。

ただし、この方法ではコンセント自体の数が増えるわけではなく、1つのコンセントの差し込み口が2口から3口に増えるといった変更に限られます。また、電力の容量は変わらないため、消費電力の大きい機器を同時に使用しないよう注意が必要です。

工事内容費用相場工期目安
差し込み口を増やす5,000円~30分~1時間

既存の電気配線を分岐させる場合の費用相場・工期目安

コンセントの数を増やしたい場合は、既存のコンセントの電気配線を分岐させて、新たにコンセントを設置する方法があります。ただし、この方法でも差し込み口を増やす場合と同様に、電力の容量は変わらないため注意が必要です。

工事内容費用相場工期目安
既存の電気配線の分岐1万2,000円~1時間

分電盤から新規配線を引く場合の費用相場・工期目安

冷蔵庫やエアコンなど、消費電力の大きい機器を使用するためにコンセントを増設する場合は、分電盤から新たに配線を引く必要があります。この方法は工事費用が高く、工期も比較的長くなる点に注意が必要です。

また、増設するコンセントの場所によっては、壁を壊す工事になることを念頭に置いておきましょう。

工事内容費用相場工期目安
分電盤からの新規配線1万6,000円~2時間

電圧の変更が必要なケース

一般的な家庭用コンセントの電圧は100Vですが、コンセントに接続する機器によっては、電圧の変更が必要になる場合があります。分電盤から新たに配線を引き込む必要があるため、工事も大がかりで、工事費用は高くなる傾向があります。

とくに、以下のような家庭用機器は200Vの電源が必要です。分電盤から新たに配線を引き、200V用のコンセントを増設します。

  • 冷蔵庫
  • エアコン
  • IHクッキングヒーター
  • 乾燥機 など
工事内容費用相場工期目安
200V用のコンセント増設(分電盤からの新規配線・200Vへの電圧変更)3万円~2時間~

参照元:ミツモア「コンセント増設・新設の費用相場!工事内容ごとの内訳・安く抑える方法も解説!」

賃貸のコンセント増設工事の依頼先と選び方

賃貸のコンセント増設工事の依頼先と選び方

「賃貸物件でのコンセント増設は、どこに依頼すればよいかわからない」というオーナーもいるでしょう。依頼できる業者はさまざまで、工事費用や対応内容も異なります。また、コンセントなどの電気工事には電気工事士の資格が必要です。

安心・安全にコンセントの増設工事を進めるため、信頼できる業者に依頼することが重要です。以下では、賃貸のコンセント増設工事の依頼先と選び方について解説します。

  • コンセント増設の依頼先
  • 工事業者を選ぶ際の注意点
  • 見積もり時に伝えるべきポイント
  • DIYでの増設は危険!プロに依頼することが大切

コンセント増設の依頼先

コンセント増設の主な依頼先は、以下の3つです。どの業者を選ぶ場合も、電気工事士の資格者が在籍しているかをしっかり確認しましょう

  • リフォーム会社
  • 電気工事店
  • 家電量販店・ホームセンター

リフォーム会社は、コンセントの増設だけでなく、賃貸物件全般のリフォームや改修工事も請け負っている点が大きな特徴です。

壁の補修や屋根の塗装など、賃貸物件に関する悩みや疑問も相談できるため、コンセント増設以外のリフォームを予定しているオーナーにはとくにおすすめです。

電気工事店とは、電気に関すること全般を請け負う業者です。コンセント増設のほかに、賃貸に設置している家電の不具合、メンテナンスなどを相談できるメリットがあります。

家電量販店でもコンセント増設工事の依頼は可能です。コンセントの増設工事のほかにも、家電購入の見積もりや相談ができる点が強みです。

工事業者を選ぶ際の注意点

コンセント増設を依頼する業者を選ぶ際は、以下のポイントに注意すべきです。

  • 電気工事士の有資格者がいる
  • 複数社で見積もりをとる
  • 施工後の保証内容を確認する

施工後の安全性や機能性を確保するために、「第二種電気工事士」「第一種電気工事士」「特殊電気工事資格者」などの有資格者が在籍しているかを確認しましょう。無資格での電気工事は、火災や感電などのリスクがあるため、十分に注意が必要です。

コンセントの増設を含む電気工事は、電気工事法により、一部の作業を除いて有資格者のみが行うことと定められています。無資格でコンセント増設工事を行うのは違法のため、必ず有資格者のいる業者に依頼しましょう。

コンセント増設にかかる費用の見積もりは、3社ほど取得するのがおすすめです。複数の見積もりがあれば、工事費用の相場や適正価格を判断できます。

さらに、複数の業者に見積もりを依頼すれば、それぞれの業者ごとのサービス内容や対応の良し悪しなどを見極められます。

施工後の保証内容についても、事前に必ず説明を受けましょう。保証期間、保証内容、再工事の場合についての対応などを確認しておくと、後々のトラブルに備えられるので安心です。

見積もり時に伝えるべきポイント

賃貸のコンセント増設の見積もりを依頼する際は以下のポイントを伝えると、よりスムーズです。

  • 増設するコンセントの使用用途はなにか
  • コンセント増設を希望する場所はどこか
  • 増設したい場所の近くに別のコンセントがあるか

コンセントに接続する機器によって、必要な工事内容は変わります。例えば、冷蔵庫やエアコンなどの大型家電は対応する電圧が異なるため、分電盤から新たな配線を引く作業が必要となり、工事費用もかさみます。

また、コンセントを増設したい場所、増設予定箇所の近くに既存のコンセントがあるかどうかを事前に伝えることで、工事内容の見通しが立てやすくなります。

DIYでの増設は危険!プロに依頼することが大切

賃貸のコンセント増設は、DIYできるかどうか気になるオーナーも多いでしょう。DIYでコンセントの増設工事が行えるのは、電気工事士の資格を持つ方のみです。該当する資格保有者であれば、DIYでコンセント増設ができます。

資格を持っていない場合、DIYでコンセントを増設することは違法です。電気工事士法では、3万円以下の罰金または3か月以下の懲役が課せられると規定されています。

万が一、違法で増設したコンセントによる事故やトラブルが起きた場合、保険の対象外となる可能性もあります。さらに、電気工事の専門知識がない人がDIYで工事すると、感電や火災などの重大事故につながる恐れがあり大変危険です。

これらの重大なリスクを避けるためにも、コンセント増設工事は必ず電気工事士が在籍する業者へ依頼しましょう。

まとめ

この記事では、賃貸のコンセントの増設について、事前に確認すべきポイント、コンセント増設によって得られるメリット、工事費用の相場、工事業者の選び方を詳しく解説しました。

家電の需要が高まっている昨今、賃貸物件でコンセントが不足すると、入居者に不便を与える可能性が大いにあります。コンセント増設の費用は、通常入居者負担となる場合が多いですが、入居者の満足度を高めるために、オーナーがその費用を負担するのも一つの方法です。

また、賃貸物件のコンセント増設工事は、安心・安全を最優先に行う必要があります。資格を持たない業者への依頼や、無資格の素人によるDIYは非常に危険です。必ず、必要な資格を持った信頼できる業者に依頼するようにしましょう。

賃貸のコンセント増設は「ドクターホームズ」にお気軽に相談ください

札幌市の「ドクターホームズ」では、賃貸物件のメンテナンス・修繕のトータルサポートを行っています。

札幌市を中心に、賃貸物件のコンセント増設工事を承っております。 コンセントの増設工事に関するご相談やご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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