後悔しない介護リフォームの改修事例・費用・補助金についてプロが徹底解説
介護リフォーム
2024.09.30
「親の介護のために家をリフォームしたいけど、何から始めればいいの?」「介護リフォームって高そう…」そう思う方も多いと思います。
実は、介護リフォームを成功させるには、専門家のアドバイスを受けながら、ご家族の状況に合わせた計画を立てることが重要です。
本記事では、札幌市でリフォーム工事を行っている「ドクターホームズ」が個人のお客様の水まわりや内装などの小規模修理から本格的なリフォームのプロがお風呂・トイレ・玄関の介護リフォーム事例を紹介しながら、費用や利用可能な補助金について詳しく解説します。
後悔しない介護リフォームを実現したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
介護リフォームのタイミングとは?
介護リフォームの適切なタイミングは、家庭の状況により異なります。主に「介護が必要になったとき」と「将来に備えたいとき」の2つのケースがあり、それぞれの状況に応じた対応が必要です。
ここでは、2つのケースを詳しく解説しますので、参考にしてみてください。
介護が必要になったとき
介護が必要になった際は、素早い対応が求められます。要支援・要介護認定を受けた時期は、介護保険制度を利用できるので、必要な改修を検討する機会です。
また、退院後に在宅介護を始める際も、生活環境の変化に対応するためのリフォームが必要です。身体機能の低下が顕著にあり、歩行困難や転倒リスクが高まった場合も、安全性を確保するための改修が大切です。
これらの状況になった場合は、生活の質を維持と向上させるために、できるだけ早くリフォームを検討しましょう。
将来に備えたいとき
将来の介護に備えて事前にリフォームを行うことは賢い選択です。高齢者が元気な時に改修を行えば、将来の急な変化にも対応しやすくなります。
将来に備える時は、大きな改修を一度に行わずに、優先順位をつけて段階的に進めることで、費用面での負担も軽減できます。
また、子どもの巣立ちや親との同居など、将来的な家族構成の変化も考えてリフォームすると、長期的な視点で生活の質を向上させられるので、ぜひ検討してみてください。
介護リフォームを成功させるの3つのポイント
介護リフォームを成功させるためには、通常の住宅改修以上の配慮が必要です。介護を受ける人と介護する人の視点や考えを考慮し、長期的な視野を持って計画を立てることが重要です。
ここでは、介護リフォームを成功に導くためのポイントを詳しく解説します。
1.介護する人やうける人の意見をきく
介護リフォームの目的は、介護を受ける人の生活の質向上と介護する人の負担軽減です。そのためには、両者の意見をしっかりと聞くことが不可欠です。
要介護者の希望や不安、自立したい部分と支援が必要な部分を明確にします。同時に、介護する人の負担軽減も考え、家族の将来的な変化も視野に入れて検討することで、満足度の高いリフォームが実現できます。
2.身体状況に合ったリフォームを行う
介護リフォームは、現在の身体状況だけでなく、将来的な変化も見据えて行うことが大切です。医療専門家やケアマネージャーの評価を参考に、現在の身体機能を正確に把握します。
同時に、疾患の進行や加齢による機能低下を予測し、リハビリテーションの効果も考慮に入れます。専門家の話を聞くことで、医学的に基づいた適切なアドバイスを受けられるので、より効果的で長く使用できるリフォームが実現可能です。
3.先のことも考えておく
介護リフォームは、現在の問題解決だけでなく、将来の変化にも対応できるよう計画することが大切です。
医療専門家やケアマネージャーのアドバイスなどを受けた上で、介護度の進行を想定し、段階的なリフォームプランを立てます。可動式や調整可能な設備を選択し、柔軟性を持たせることも大切です。
また、将来的な住み替えの可能性も考慮し、限定化されたリフォームは避け、汎用性を持たせましょう。
長期的な視点でリフォームを計画することで、将来の変化にも柔軟に対応できる環境を整えることができます。
介護リフォーム事例と費用をご紹介
介護リフォームは、高齢者や要介護者の生活の質向上と介護者の負担軽減に重要な役割を果たします。しかし、具体的にどのような改修が行われ、どれくらいの費用がかかるのかなど、細かい情報が分からないと言った声をよく耳にします。
ここでは、主要な介護リフォームの事例と、それぞれにかかる費用をご紹介します。
浴室介護リフォームの事例
浴室は転倒リスクが高く、介護リフォームで最も重要な場所の一つです。主な改修内容には、段差解消、手すり設置、滑り止め床材への変更、浴槽の出入り口改善などがあります。
例えば、浴室の入り口や浴槽の縁の段差をなくし、手すりを設置することで、安全性が向上します。また、水で濡れても滑りにくい素材に床材を変更したり、高さが低い形状の浴槽に変更すると、より快適な入浴環境を整えることができます。
浴室介護リフォームの費用
浴室の介護リフォーム費用は、改修の規模や使用する材料によって大きく変わります。以下に改修部分別の費用をまとめましたので参考にしてください。
ただし、費用は地域や業者によっても異なるため、複数の見積もりを取ることをおすすめします。
内容 | 金額 |
---|---|
壁の張替え、ドア交換や手すりの設置 | 〜50万円前後 |
システシステムバス全体の交換など | 150万円前後※在来浴室からシステムバスへのリフォーム |
浴室の拡張など | 150万円〜250万円前後 |
トイレ介護リフォームの事例
トイレは頻繁に使用する場所であり、適切な改修により自立支援と介護負担の軽減が可能です。主な改修内容には、和式から洋式への変更、手すりの設置、便器の高さ調整、ドアの引き戸化などがあります。
立ち座りが容易な洋式トイレへの変更や、便器周りへの手すり設置は最も基本的な改修です。
また、使用者の身長や身体状況に合わせて便器の高さを調整したり、開閉が容易な引き戸に変更したりすることで、より使いやすい環境を整えることができます。
トイレ介護リフォームの費用
トイレの介護リフォーム費用も、改修の内容によって変わります。以下に改修部分別の費用をまとめましたので参考にしてください。
内容 | 金額 |
---|---|
便座の交換、手すりの設置 | 3万~10万円前後 |
トイレ本体の交換と壁や床のリフォーム | 30万円前後 |
トイレ本体を和式から洋式に変更 | 40万円前後 |
トイレは比較的小さな空間ですが、日常生活で頻繁に利用するため、適切な設備が求められます。
ただし、個々の状況や地域によって費用は変動するため、複数の業者から見積もりを取るのがおすすめです。
玄関介護リフォーム事例
玄関は外出時の安全確保と、自立した生活維持を確保するために重要な場所です。主な改修内容には、段差解消、手すりの設置、スロープの設置、照明の改善などがあります。
玄関の段差をなくし、つまずきを防ぐのが基本的な改修です。また、玄関の内外に手すりを設置することで、安全な移動環境を作り上げることも可能です。
他には、車椅子使用者のために、緩やかな傾斜のスロープを設置することもあります。明るく見やすい照明に変更することで、安全性をさらに高めることも可能です。
玄関介護リフォームの費用
玄関の介護リフォーム費用も、改修の規模によって大きく変わります。以下に改修部分別の費用をまとめましたので参考にしてください。
内容 | 金額 |
---|---|
ドアの交換、段差の解消 | ~30万円前後 |
大掛かりなリフォーム | 50万円前後 |
介護リフォームの補助金
介護リフォームを行う際は、経済的な負担を軽減できる様々な補助金制度があります。制度を活用することで、より充実したリフォームが可能になります。
ここでは、いくつかの補助金制度について詳しく解説しますので、各制度の特徴や申請方法を理解して、知識を深めてください!
最適な支援を受けながら介護リフォームを進めることができるでしょう。
介護保険居宅介護(介護予防)住宅改修費とは
介護保険制度では、要支援・要介護認定を受けた方を対象に、住宅改修費の支給を行っています。この制度を利用すると、介護リフォームの費用負担を大幅に軽減できます。
対象となる人
介護保険の住宅改修費支給の対象は、要支援1~2、要介護1~5のいずれかの認定を受けている被保険者です。
また、介護保険被保険者証に記載の住宅をリフォームする場合に限ります。自宅以外の住宅改修は原則として対象外となります。
この制度の目的は、介護が必要な方が住み慣れた自宅で安全に生活できるようサポートすることです。
対象となるリフォーム内容と条件
介護保険で対象となる住宅改修の内容は、下記の6種類です。
- 手すりの取り付け
- 段差の解消
- 床材の変更
- 扉の取り替え
- 便器の取り替え
- 上記の住宅改修に付帯して必要となる改修
これらの改修は、要介護者の自立支援や介護者の負担軽減を目的としています。各改修には具体的な条件があり、適切な施工が求められるので、一度相談をしてみるのがおすすめです!
受給の流れ
介護保険の住宅改修費を受給するまでの一般的な流れは以下です。
- 地域を管轄するケアマネージャーに相談
- リフォーム業者に見積もりを依頼
- 市区町村の役所へ申請
- リフォーム工事に着手できます。
- リフォーム業者へ工事代金を支払う
- 役所に工事完了の申請
- 助成金入金
この流れを理解し、適切に手続きを進めることが重要です。また、助成金は工事代金を支払った後に、入金されるので注意が必要です!
「償還払い」と「受領委任払い」の違いとは?
介護保険の住宅改修費の支払い方法は、「償還払い」と「受領委任払い」の2種類があります。
償還払いは、利用者が全額支払い後、保険給付分の払い戻しを受ける方式です。
一方、受領委任払いでは、利用者は自己負担分のみを支払い、残りは事業者が保険者から直接受け取ります。受領委任払いを利用すると、一時的な大きな出費を避けられるメリットがあります。
どちらの方法を選択するかは、自身の経済状況や希望に応じて決められます。
住宅特定改修特別税額控除
バリアフリー改修工事を行った場合、所得税の控除を受けられる制度があります。この制度は、介護保険とは別の支援策として活用可能です。
ここでは、控除対象の限度額と適応条件を詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてください。
控除対象の限度額
住宅特定改修特別税額控除では、改修工事費用の10%が所得税から控除されます。ただし、控除額には上限があり、最大で20万円までとなっています。つまり、200万円までの改修工事費用が控除の対象です。
この制度を利用することで、高額な介護リフォーム工事の費用負担を軽減できる可能性があります。ただし、実際の控除額は個人の所得状況でも変わってきます。
適応条件
住宅特定改修特別税額控除の適用を受けるには、いくつかの条件を満たす必要があります。まず、50歳以上の者、要介護・要支援認定者、障害者等が居住する住宅であることが条件です。
また、基準以上のバリアフリー改修工事を行うことが求められます。具体的には、手すりの設置、段差の解消、廊下幅の拡張などが該当します。
さらに、工事費用相当額から補助金額を除いた後の金額が50万円を超えることも条件となっています。
これらの、条件を全て満たす必要があるため、事前に確認して進めることが大切です。
市区町村独自の補助金も確認する
多くの自治体では、介護保険とは別に独自の住宅改修費助成制度を設けています。これらの制度は自治体によって条件や助成額が異なるため、お住まいの市区町村の窓口に確認することをおすすめします。
中には、介護保険の上限額よりも高い助成金を受け取れる場合もあるので、積極的に活用しましょう。
地域の事情に合わせた支援を受けることで、より充実した介護リフォームが実現できるでしょう。
介護リフォームで失敗しない業者選び
介護リフォームの成功には、適切な業者選びが非常に大切です。しかし、どのように信頼できる業者を見つければよいのか悩む方も多いと思います。
ここでは、失敗しない業者選びのポイントをご紹介します。専門知識、実績、対応力など、様々な観点から業者を評価する方法を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
良い業者選びのポイント
良い業者の特徴として、以下のポイントが挙げられます。
- 介護保険制度を熟知している
- 福祉住環境コーディネーター等の資格保有者がいる業者
- 施工実績が豊富
- 詳細な見積書と図面を提示できる
- アフターフォローが充実
多額の金額がかかるからこそ、自分に合った業者を選ぶことが大切です。
失敗事例を知る
介護リフォームを検討する際は、問題を回避するために失敗事例を知ることも、非常に大切です。
主な失敗事例には以下のようなものがあります。
失敗事例 | 問題点 |
---|---|
過剰な設備導入 | 予算オーバー |
不適切な工事 | 機能性の低下 |
工事遅延 | 生活への支障 |
追加工事の発生 | 予想以上の出費 |
これらの失敗を避けるためにも、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。
また、専門家のアドバイスを求めるのも有効な方法です。
2018年からは自治体も改修内容をチェックする義務が生じた
2018年から、不適切な住宅改修を防止するために、自治体も改修内容をチェックする義務が生じました。
この制度変更により、より適切な改修が行われるようになりました。具体的には以下のような取り組みが行われています。
- 施工前後の写真の確認
- 改修内容の詳細なチェック
- 必要に応じた現地調査の実施
これらの取り組みにより、不正請求や不適切な工事の防止が期待されます。利用者にとっては、より安全で効果的な介護リフォームが実現できるようになったといえるでしょう。
まとめ
介護リフォームは、高齢者や要介護者の生活の質向上と介護者の負担軽減に重要な役割を果たします。
成功のカギは、早めの計画立案と専門家の意見を取り入れることです。各種補助金制度を活用し、信頼できる業者を選ぶことで、多くのトラブルが回避できます。また、将来の変化を見据え、家族全員の意見を考慮したリフォームを行うことも大切です。
適切な介護リフォームは、家族全体の生活の質を向上させる重要な機会となります。本記事の情報を参考に、最適な介護リフォームを実現してください。
介護リフォームは「ドクターホームズ」にお気軽に相談ください
札幌市の「ドクターホームズ」では、介護や障害のある方が安心して暮らせる住まいづくりをお手伝いします。
ご家族皆様が笑顔で過ごせる空間を、一緒に作りませんか?
- 手すりをつけたい
- 段差をなくしたい
- 滑りにくい床にしたい
- 扉を引き戸に換えたい
- 車椅子でも住みやすい空間にしたい
- 車椅子でも使えるようにトイレを広くしたい
- 温かいお風呂にしたい
- お風呂から広いシャワールームにしたい
「こんなことできるかな?」と思ったら、まずはご相談ください。
お客様一人ひとりの想いに寄り添い、最適なリフォームプランをご提案いたします。
ご家族皆様が笑顔で暮らせる、そんな住まいづくりを、私たちにお手伝いさせてください。
電話:0120-678-999