介護リフォームで失敗しないためのポイント!よくある失敗例と解決策も紹介
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2024.11.19

「介護リフォームしたいけど、失敗したらどうしよう」と、不安を抱いている方も多いしょう。
実は、介護リフォームで失敗しないためには、よくある失敗例を把握し、しっかり対策することが重要です。
本記事では、札幌市でリフォーム工事を行っている「ドクターホームズ札幌」が介護リフォームの失敗例と改善策、失敗しないためのポイント、業者の選び方について詳しく解説します。
介護リフォームを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
介護リフォームで失敗しないための5つのポイント
介護リフォームは通常のリフォームと異なるため、自分1人の判断で進めてしまうと、思わぬ失敗につながる恐れがあります。また、ストレスなく介護生活を送るためには、要介護者はもちろん、介助者のことも考慮した環境づくりが大切です。
ここでは、介護リフォームで失敗しないための重要なポイントを解説します。
1.介護される人・介護する人が快適に過ごせる環境づくりを意識する
介護リフォームは、要介護者が安心して暮らし続けられるような環境づくりが求められます。一方、介助者にとっても、快適に過ごせる環境でなければ、良いリフォームとはいえません。
要介護者にとって手厚いリフォームを検討するのは良いことですが、リフォームにより1人で生活できる範囲が増えれば、介助者の負担を減らせます。
例えば、入浴の際に介助が必要だった方でも、浴槽の高さを調整したり手すりを設置するだけで、自力で入浴できる可能性もあります。
介護リフォームは、要介護者、介助者の双方が快適に過ごせる内容でなくてはなりません。介護する人の負担や、不便さを解消できるような環境づくりも意識しましょう。
2.本人の症状に適した改修を行う
介護リフォームは、要介護者の身体状況や介護内容に応じたリフォームが必要です。身体状況や体系、抱えている問題は人それぞれ異なります。「とにかく、手すりやスロープをつければOK」という単純なものではありません。
例えば、手すりの設置は、介護者の背の高さや手の大きさ、握力も考慮しなければなりません。掴みやすい高さか、力が弱くても掴める太さかなど、細かな配慮が必要です。
玄関にスロープを設置する場合でも、幅が狭すぎると、車いす生活になった時にリフォームし直す羽目になってしまいます。
そのため、身体の状態、動き、持病など、将来を見据えながら、要介護者に適したリフォームを行うことが重要です。
3.国の補助金を活用する
介護やバリアフリーを目的としたリフォームを行う場合には、国の補助金を上手く活用しましょう。
介護リフォームの補助金として代表的なのは、介護保険です。この制度では、介護リフォームにかかる費用のうち最大20万円を1割、または所得に応じて2〜3割の自己負担で利用できます。
ただし、介護認定・要介護認定を受けている方が対象となるほか、手すりの取り付けや段差の解消など改修工事についても制限されるため注意が必要です。詳細については、担当のケアマネジャーへ確認することをおすすめします。
また、多くの自治体では介護保険とは別に、介護リフォームの補助事業を行っています。制度の内容や助成額などは、自治体や補助事業によって異なるため、お住まいの市区町村の担当者に確認しましょう。
4.専門家に相談しながら計画を立てる
担当のケアマネージャーや介護士、リハビリ専門職など、専門家に相談しながら計画を立てることが重要です。介護リフォームは、一般的なリフォームとは異なり、介護者の症状に合わせた改修が必要です。
また、現在の身体状況だけではなく、将来の変化にも対応できるよう計画しなければなりません。そのためには、介護者の身体状況を把握しているプロの知見が必要不可欠です。専門知識が豊富なプロのアドバイスを活かし、適切な介護リフォームプランを構築しましょう。
5.信頼できるリフォーム業者に依頼する
介護リフォームは、信頼できるリフォーム業者に依頼することが重要です。
たとえ介護リフォームプランが良いものであったとしても、実現できるかどうかは施工業者の技術力にかかっています。そのため、介護リフォームの実績や専門知識が豊富かどうかをしっかり見極めましょう。
また、1社で決めるのではなく、複数社から見積もりをとって比較することも大切です。複数社に見積もりを依頼することで、自宅改修にかかる費用の相場を把握できる、リフォームプランのブラッシュアップにつながるなどのメリットがあります。
見積もり書を提示してくれない、不透明な金額がある、介護保険などの助成金について詳しく教えてくれないなど、対応が丁寧ではない業者には注意が必要です。
なかには、介護保険が適用されるからお得ですの謳い文句で、過度なリフォームや高額な費用を請求する悪徳業者もいます。介護リフォーム業者を選ぶ際のポイントについては後述していますので、ぜひ参考にしてください。
介護リフォームの失敗例と解決策を紹介
介護リフォームで失敗しないためには、よくある事例と解決策を把握しておくことが大切です。また、担当のケアマネージャーや介護士、リハビリ専門職などのプロに相談したうえで、リフォーム計画を立てるようにしましょう。
以下では、介護リフォームの失敗例と、その解決策を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
トイレのスペースが狭かった
トイレのバリアフリーリフォームでよくあるのが、「トイレのスペースが狭かった」というケースです。
- トイレの室内が狭く、車椅子での移動が困難だった
- 寝室の一部をトイレにしたものの、スペースが狭すぎて使いづらい
- 介助者が動くスペースがなく介助しづらい
トイレは1日に何度も使用する場所のため、介護者の寝室の近くに設置するのが望ましいです。ただし、車椅子を利用する場合にはかなりのスペースが必要となり、自宅の間取りによっては工事が難しい場合もあります。
まずは、介護者の身体状況に応じたスペースを確保できるか確認しましょう。
介護者の身体状況 | 必要なスペース(目安) |
---|---|
1人で歩ける (杖や介助者の支えあり) | 便座前方を60cm~ 便座側方を50cm~(側面で介助可能なサイズ) 出入口のサイズ:75cm~(介助に必要な最小のサイズ) 全体で約0.4坪(80cm×125cm)〜0.5坪(80cm×165cm) |
車椅子で自力走行できる | 便座前方を85cm~ 便座側方を70cm~ 出入口を80cm~(車椅子が通る最低サイズ) 全体で約0.75坪(165×125cm) |
車椅子で介助者の補助が必要 | 便座前方を85cm~ 便座側方を100cm~(※70cm~だと前方から介助しやすい) 出入口を80cm~ 全体で約1坪(165×165cm) |
無駄な手すりをつけ過ぎた
手すりの設置は、介護リフォームによくある改修内容です。転倒・転落防止のために玄関や階段、浴室、トイレなど、いろいろな場所に設置しがちですが、無駄になってしまったというケースが散見されます。
- 必要になりそうな場所に手すりをつけたが、実際は使わなかった
- 手すりをつけ過ぎて、車椅子や介助者の邪魔になってしまった
手すりの設置の失敗例では、邪魔になってしまった、介助する際に介助者の体にぶつかった、車いすの移動を妨げてしまったというケースが多いです。
普段から躓きやすい危険な場所を洗い出しておくと、手すりの設置場所を決める際の判断材料になります。無駄な手すりを設置したがために、介護リフォームの予算をオーバーしてしまう恐れもあるため、手すりは必要な場所に設置するようにしましょう。
また、今は1人で歩ける状態でも、脳卒中で半身麻痺になる可能性もあります。将来、どのような変化が起こりうるかを、主治医に確認しておくのもひとつの方法です。
手すりの位置が合わない
手すりの設置位置が合わないケースも、介護リフォームのよくある失敗例としてあげられます。
- 手すりの設置位置が低く、前屈みの状態じゃないと掴めない
- 介護者の握力が弱く、掴みづらい形状の手すりを設置してしまった
介護者の身長や握力に合わない手すりを設置してしまった、というケースが散見されます。介護者が不便に感じる手すりは、使う頻度が低下し、結果的に無駄になってしまいます。
そのため、手すり設置の際は一般的な高さではなく、介護者にとってベストな位置で取り付けることが大切です。また、どのような形状の手すりが使いやすいかを見極めるために、手すりをレンタルするという方法もあります。
スロープの幅が狭い
杖で歩行できる状態の時に玄関スロープの工事を行ったものの、その後車いす生活となり、スロープの幅が狭く車いすの通行ができなくなってしまった事例もあります。
スロープを設置するには、十分なスペースが必要です。とても緩やかな傾斜のため、十分な長さが必要であるとともに、車いすの脱輪を防ぐため、幅も広めでなければなりません。
また、スロープの素材は滑りにくいもの、色や形状など視覚的に認識しやすいものなど、さまざまです。デザイン面やメンテナンス性もありますが、介護者の安全性を第一に考えて選ぶようにしましょう。
段差の解消が足りなかった
段差解消のリフォームを行なったものの、対策が足りなかったという失敗例もあります。敷居、廊下と部屋の境目、玄関、勝手口など、家で足が引っかかるような段差は、和室や古い家に多く見られます。
とくに高齢者の場合は、少しの段差でも躓きやすいため、注意が必要です。段差による転倒リスクを避けるためにも、自宅の状況を漏れなく確認し、ケアマネージャーや介護士に相談しながら、介護リフォームを進めましょう。
介護リフォームが間に合わなかった
水回りや間取りの変更を含む大規模リフォームを計画したものの、設計の遅れや工事の長期化により、その間に高齢者が転倒して介護が必要になるケースが発生しています。
自宅のリフォームは、施工業者の選定や資金計画、工事期間中の仮住まいの準備など、なかなか大変です。それを介護が必要になったときに、一気にやろうとすると、肉体的にも精神的にも大きな負担がかかります。
そのため、介護生活を考えたリフォームは一気に行うのではなく、優先順位をつけて段階的に進めることが大切です。
また、改修内容や費用面などの問題で、施工業者と折り合いがつかない場合も少なくありません。介護保険の申請に必要な介護認定が下りるまでに、1ヶ月以上かかってしまうケースもあります。
そのため、介護リフォームはスムーズにいかない場合も考えて、早めに行動することをおすすめします。また、必要なリフォームだけ行う、福祉用具のレンタルを活用するなど、介護リフォーム以外の手段を考えるのも得策です。
介護保険の条件を満たしていなかった
介護リフォームを行ったが、介護保険の条件を満たしていなかったというケースもあります。介護保険を使った自宅改修には、以下の条件が設けられています。それぞれを満たしているか、しっかりチェックしましょう。
- 要介護認定で要支援(1・2)、要介護(1〜5)の認定を受けている
- 被保険者証の住所、かつ実際に居住している自宅の改修工事が対象
- 入院または福祉施設に入居していない
- 改修費が支給されるのは1人1回まで
- ※要介護度が3段階以上重くなった場合、1人1回につき、上限20万円まで再び受給できる
- 1つの住宅につき原則1回まで
なお、介護保険を利用して住宅改修を行う際、被保険者が実際に居住している住宅が対象となります。そのため、入院中や施設入所中の場合、住宅改修費の支給は認められません。退院や退所が確定している場合には、認められるケースもあります。
失敗しない介護リフォーム業者の選び方

多種多様なリフォーム会社が存在しており、どの会社に依頼すればよいのか悩む方も多いです。
介護リフォームは、通常のリフォームとは異なり、豊富な専門知識や経験が求められます。
家族が安全で快適に暮らせるリフォームを実現するためにも、業者選びは慎重に行いましょう。
介護保険制度について熟知している
介護保険や補助金、助成金に精通した業者を選びましょう。とくに介護保険については、着工前の事前申請が必要です。
事前申請に必要な書類は、次の通りです。
• 工事費見積書
• 住宅改修が必要な理由書
• 改修前の自宅の状況が分かる写真
• 改修後の状況を記した図面
これらの書類に不備や漏れがあると、申請の手続きが遅れ、完成までに時間がかかってしまいます。
介護リフォームの経験や知識が豊富な業者であれば、申請手続きに関するアドバイスやサポートを受けられるため安心です。
介護リフォームの実績が豊富
戸建て住宅やマンションのリフォーム実績が多くても、介護リフォームの実績は少ない施工業者もあります。完成後のトラブルを防ぐためにも、介護リフォームの実績が豊富かどうかを確認することが重要です。
例えば、廊下に手すりを設置する場合、一般的には約75cm~85cmの高さで設置されます。ただし、要介護者の身体状況によっては、不便に感じてしまう可能性があります。
介護リフォームは、要介護者の目線でプランを立てなければなりません。介護リフォームの実績が豊富な業者であれば、これまでの経験からさまざまな提案やアドバイスを受けられる可能性が高まります。
丁寧な見積もりと図面を提示してくれる
介護リフォームで失敗しないためにも、丁寧な見積もりと完成後の図面などを提示してくれる業者を選びましょう。
着工前の見積もり書の内容が大雑把だったり、完成後の図面について説明がなかったりする場合には、要注意です。
過度な工事や高額な機材を使って、工事費用を上乗せする業者もいるため、工事が始まる前に内容をしっかり確認しましょう。
資格保有者が在籍している
以下のような福祉関連の資格保有者が、在籍しているかにも着目しましょう。
- 福祉住環境コーディネーター
- 福祉用具専門相談員
- 介護福祉士
- 理学療法士作業療法士 など
介護リフォームは、要介護者の状態に合わせた提案や施工ができるかが焦点です。
福祉関連の専門知識を持つプロであれば、人の身体の動きなどを熟知しています。要介護者の身体状況にもとづき、今後の見通しも立てながら、適切なリフォームプランを提案してくれるでしょう。
まとめ
ここまで、介護リフォームで失敗しないためのポイント、よくある失敗例と改善策、介護リフォーム業者の選び方について詳しく解説しました。
介護リフォームでの失敗を防ぐためには、介護される人の身体状況に合わせてプランを決めることが重要です。ただし、介護する人にとっても快適に過ごせる内容でなければ、成功したとはいえません。
専門家の意見を取り入れながら、双方が快適に過ごせるリフォームプランを構築しましょう。また費用面での失敗を防ぐためにも、各補助金・助成金の知識を深めること、良い業者を見つけることも大切です。
介護リフォームの費用については、以下の記事で詳しく解説しています。本記事の情報とあわせて、参考にしてください。
介護リフォームは「ドクターホームズ」にお気軽に相談ください

札幌市の「ドクターホームズ」では、介護や障害のある方が安心して暮らせる住まいづくりをお手伝いします。
ご家族皆様が笑顔で過ごせる空間を、一緒に作りませんか?
- 手すりをつけたい
- 段差をなくしたい
- 滑りにくい床にしたい
- 扉を引き戸に換えたい
- 車椅子でも住みやすい空間にしたい
- 車椅子でも使えるようにトイレを広くしたい
- 温かいお風呂にしたい
- お風呂から広いシャワールームにしたい
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