介護リフォームの費用はいくらかかる?改修事例・費用相場・補助金のまとめ
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2024.11.12

「親の介護のためにリフォームしたいけど、費用はどのくらいかかる?」「介護リフォームに使える、補助金はある?」そう思う方も多いでしょう。
実は、介護リフォームの費用は、改修工事する場所や内容によって大きく異なります。
また、介護リフォームに利用できる補助金制度もありますが、対象者や改修内容に応じてさまざまな条件が設けられているため、注意が必要です。
本記事では、札幌市でリフォーム工事を行う「ドクターホームズ札幌」が、浴室・トイレ・玄関の介護リフォーム事例と費用の相場、利用可能な補助金について詳しく解説します。
目次
介護リフォームの改修事例と費用を紹介

「どの部分を中心に行えばよいのか」「どのくらいの費用がかかるのか」など、介護リフォームの細かい情報がわからないという方も多いのではないでしょうか。
ここでは、介護リフォームの主な改修項目と、その費用相場についてご紹介します。
ただし、これらの費用はあくまで目安です。工事の範囲や使用する材料、追加工事の有無、施工を依頼する業者によっても見積もり額が異なります。複数の業者から詳しい見積もりを取り、しっかり比較検討しましょう。
浴室の改修事例と費用
浴室は、転倒事故が起きやすい場所です。その原因には、滑りやすくなっている床、出入り口や浴槽周りの段差などがあげられます。スペースや設計の問題から、介助者が介助しづらいと感じることも少なくありません。
浴室の主な改修内容には、段差の解消、手すり設置、滑り止め床材への変更、出入り口や浴槽周りの改善などがあります。
浴室の介護リフォームは、改修内容や範囲によって異なります。浴室の介護リフォームにおける改修項目と費用相場は、次の通りです。
主な改修項目 | 費用相場 |
---|---|
段差解消(浴室の出入り口、浴槽周り) | 5万円〜15万円 |
床材変更・貼り替え | 10万円〜20万円 |
手すり設置 | 3万円〜10万円 |
浴槽交換 | 10万円〜40万円 |
浴室の拡張工事 | 150万円〜250万円 |
浴室の介護リフォームの情報を詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
トイレの改修事例と費用
トイレの介護リフォームは、要介護者の身体状態と生活スタイルを考慮することが必要不可欠です。
歩行可能な方、車いす利用の方、介助が必要な方では、必要な設備やスペースが異なります。トイレは、1日に何回も利用する場所です。いつでも快適に使えるようなリフォームプランを構築しましょう。
トイレの主な介護リフォームには、手すりやアームレスト設置、滑り止め床材、出入り口の段差解消、引き戸への変更、トイレスペースの拡張などがあります。トイレの介護リフォームにおける改修項目と費用相場は、次の通りです。
主な改修項目 | 費用相場 |
---|---|
段差解消 | 5万円~100万円 |
床材変更・貼り替え | 3万円~ |
手すり設置 | 1万円~5万円 |
ドア改修 | 5万円〜20万円 |
和式から洋式への変更 | 20万円~50万円 |
トイレの介護リフォームの改修内容はさまざまです。具体的な改修例については、以下の記事でも詳しく解説しています。
玄関の改修事例と費用
玄関や縁側は段差が多く、転倒事故が起きやすい場所です。雨の日などで床が濡れて滑りやすい、照明の問題で足元が暗く見えづらいなども、転倒原因にあげられます。
高齢者にとって階段などの段差は、足腰に大きな負担がかかるため、それが原因で外出を控えてしまう方も少なくありません。
玄関の主な介護リフォームには、スロープの設置、手すりの設置、滑り止め床材への変更などがあります。玄関の介護リフォームにおける改修項目と費用相場は、次の通りです。
主な改修項目 | 費用相場 |
---|---|
スロープの設置 | 2万円〜45万円 |
床材変更・貼り替え | 床材の変更:3,000円/㎡〜 玄関のタイル変更:3万円〜10万円 |
手すり設置 | 壁つき手すり:1.5万円〜2万円 床つき手すり :3万円〜6万円 |
玄関の転倒予防に向けた対策方法や費用相場については、以下の記事を参考にしてください。
介護リフォームは介護保険が使える
介護リフォームを実施するうえで、頭を悩ませるのが費用の問題です。介護リフォームの費用を少しでも減らせるよう、ぜひ検討していただきたいのが介護保険制度です。
以下では、介護保険の条件、使える改修工事などを詳しく解説します。※2024年11月時点の情報をもとに作成しています。
介護保険とは?
介護保険とは、2000年の4月から始まった保険制度で、正しくは公的介護保険制度といいます。40歳以上の方は加入が義務付けられており、保険料を納付する必要があります。
介護保険のうち、介護リフォームに使える制度が「介護保険居宅介護(介護予防)住宅改修費支給」です。この制度では、支給条件を満たした場合に20万円を上限として、介護リフォームにかかる費用の9割、または所得に応じて7〜8割の費用が支給されます。
例えば、介護リフォームで総額20万円の費用がかかった場合、18万円の費用が支給されます。ただし、20万円を超えた額は、自己負担となります。
介護保険の条件
「介護保険居宅介護(介護予防)住宅改修費支給」には、さまざまな条件が設けられています。
- 受給対象は、要介護認定で要支援(1・2)、要介護(1〜5)の認定を受けている
- 被保険者証の住所、かつ実際に居住している自宅
- 入院または福祉施設に入居していない
- 改修費が支給されるのは1人1回まで
- 要介護度が3段階以上重くなった場合、1人1回につき、上限20万円まで再び受給できる
- 1つの住宅につき原則1回まで
介護保険を利用する際は、原則償還払いとなります。償還払いとは、利用者が施工業者へ介護リフォームの費用を全額支払い、改修工事が終わった後に申請を行い、補助金を受け取る仕組みです。
そのため、介護保険の利用であっても、まとまった費用を事前に用意しなくてはなりません。
また、工事着手前には事前申請が必要です。申請が通る前に着工すると、補助金の支給を受けられないため注意しましょう。
介護保険が使える改修事例
「介護保険居宅介護(介護予防)住宅改修費支給」が適用される改修内容は、次の通りです。
- 手すりの取り付け
- 段差の解消
- 床材の変更
- 引き戸など扉の取り替え
- 洋式便器など、便器の取り替え
- 住宅改修に付帯して必要となる住宅改修
介護保険は、「介護リフォームであれば、何でも適用できる」というわけではありません。あくまで、要介護者の日常生活における問題解決に向けた改修に限定されています。
例えば、トイレのリフォームのうち、洋式トイレから洋式トイレへの便器交換は補助対象外です。手すりの設置についても、取り付け工事不要の福祉用具貸与に該当するものは対象外とみなされるため、注意しましょう。
介護保険の手続きの流れ
「介護保険居宅介護(介護予防)住宅改修費支給」の大まかな手続きは、次の通りです。
- 介護認定を受ける
- 担当のケアマネージャーに相談
- 施工業者の選定、契約
- 市区町村の役所へ事前申請
- 施工・完成
- 施工業者へ工事費用を支払う
- 役所に支給申請する
- 住宅改修費の支給
介護保険を利用する際には、改修工事を始める前に、お住まいの市区町村へ事前申請を行い、審査結果通知書が届いたら着工となります。
申請が通る前に工事してしまうと、補助対象外となるため注意しましょう。
また、補助金の支払い方法は償還払いと受領委任払いがあります。どちらが対応しているかは各自治体によって異なりますが、大半の方は償還払いで手続きされています。
償還払いは、先に工事費用の全額を業者へ支払い、その後、市町村へ申請して補助金が支給される仕組みです。
受領委任払いは、市町村が直接事業者に住宅改修費を支払うため、利用者は自己負担分を業者に支払います。受領委任払いは、償還払いよりも事前申請の通過までに時間がかかるケースが多いため、注意しましょう。
介護リフォームに使える補助金・助成金は他にある?
介護リフォームに使える補助金・助成金は、介護保険以外に、各自治体が独自で行う補助金・助成金、特別減税などがあります。
それぞれ、対象条件や申請方法なども異なるため、詳しい内容は、お住まいの市区町村の担当者やケアマネジャーに確認しましょう。
各市町村の助成金
多くの自治体では、介護リフォームの助成金の補助事業を実施しています。要介護認定は不要なもの、介護保険と併用可能なもの、介護保険の支給額が関係するものなど、補助事業の内容や対象条件は、自治体によって異なります。
介護リフォームする際は、介護保険とあわせて、お住まいの市区町村で行っている助成金をしっかりチェックしましょう。
住宅特定改修特別税額控除
住宅特定改修特別税額控除とは、自身が所有する自宅のバリアフリー改修工事、省エネ工事、改修工事などを行った場合に、所得税の特別控除を受けられる制度のことです。
バリアフリー改修工事を行った場合は、控除対象限度額は200万円、そのうち10%が所得税から控除されます。
ただし、適用期間、特別控除を受ける年分の合計所得金額、自宅の床面積など、適用条件が限られるため、事前に確認するようにしましょう。
補助金・助成金について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。
介護リフォームの業者の選び方
希望のケアプランを適切なコストで行うためにも、施工業者の選定は重要です。工事内容や費用は妥当か、詳しい見積もりを提示してくれるか、介護される人の症状に合わせた提案をしてくれるかなど、しっかり見極めたうえで決めましょう。
また、介護リフォームの実績やノウハウが豊富な業者であれば、補助金・助成金に関する知識もあるため、安心して任せられます。福祉住環境コーディネーターなど、介護系の資格を持つスタッフが在籍していると、より安心です。
良い業者選びのポイントについては、以下の記事もあわせて参考にしてください。
まとめ
本記事では、介護リフォームの費用、改修事例、利用できる補助金について解説しました。
介護リフォームは、高齢者や要介護者の身体状況に合わせて自宅改修するものです。そのため、介護リフォームにかかる費用は一人ひとり異なります。
妥協せず、適切な費用で介護リフォームを進めるためにも、本記事を参考に改修場所ごとの費用の相場を把握し、使える制度や補助金がないかをしっかり確認しましょう。
介護リフォームは「ドクターホームズ」にお気軽に相談ください

札幌市の「ドクターホームズ」では、介護や障害のある方が安心して暮らせる住まいづくりをお手伝いします。
ご家族皆様が笑顔で過ごせる空間を、一緒に作りませんか?
- 手すりをつけたい
- 段差をなくしたい
- 滑りにくい床にしたい
- 扉を引き戸に換えたい
- 車椅子でも住みやすい空間にしたい
- 車椅子でも使えるようにトイレを広くしたい
- 温かいお風呂にしたい
- お風呂から広いシャワールームにしたい
「こんなことできるかな?」と思ったら、まずはご相談ください。
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