家の基礎のひび割れは火災保険で補償される?適用条件と修理費用を解説
火災保険のリフォーム
2025.03.08
「気づいたら、家の基礎にひび割れが入っていた…。このまま放置しても大丈夫?」「基礎の亀裂やひび割れに火災保険は使えるの?」そんな疑問や不安を抱えていませんか?
実は、基礎のひび割れにはいくつかの種類があり、放置すると家の傾きなど深刻な影響を及ぼすケースもあります。
また、ひび割れの原因や損傷の状況によっては、火災保険や地震保険が適用される可能性があります。そのため、自宅の基礎にひび割れを見つけた際は、まず火災保険や地震保険が適用されるかを確認することが重要です。
本記事では、札幌市で建物の修理・修繕工事を行う「ドクターホームズ」が、火災保険を活用した基礎のひび割れのポイントを詳しく解説します。
目次
家の基礎のひび割れとは?保証の対象になる基準
基礎とは、住宅を下から支える構造物であり、地盤と建物の間に設けられるコンクリート部分を指します。一般的に、地盤は深くなるほど固くなるため、建築時にはその固い層に達するまで掘削し、その上に基礎を築きます。
基礎は、建物と地盤をしっかり固定する重要な役割を担っています。しかし、何らかの原因で基礎にひび割れ(クラック)が生じると、地盤沈下を引き起こし家が傾いたり、耐震性が低下したりする可能性があります。
家の基礎のひび割れは、ひび割れの幅や深さによって以下の2種類に分かれます。
- ヘアークラック…溝の幅が0.3mm未満、深さは約4mm
- 構造クラック…溝の幅が0.3mm以上、深さが4mm以上
ヘアークラックは、基礎の表面のみに発生している場合なら、すぐに深刻な問題を引き起こすものではありません。しかし、基礎本体のほとんどにある場合は雨水が侵入し、内部の鉄骨が錆びる可能性があるため定期的な点検とメンテナンスが必要です。
一方、構造クラックは基礎本体のひび割れが原因の可能性があり、家の耐久性の低下につながるため、適正な補修が必要です。
基礎のひび割れ修理が火災保険の補償対象になるかどうかは、以下の基準によって判断されます。
- 台風・竜巻・豪雨など自然災害が原因であること
- 経年劣化や施工不良でないこと
- 被害発生から3年以内であること
地震・噴火・津波が原因の損害は、火災保険だけでは補償されません。補償を受けるには、地震保険への加入が必要です。地震保険は火災保険に付帯する形で契約するものであり、単独で加入することはできません。
自宅の基礎に生じたひび割れが地震保険の補償対象となるかどうかは、主に以下の基準によって判断されます。
- 地震・噴火・津波が原因であること
- 地震が原因の場合、震度4以上が対象
- 地震などの発生日の翌日から10日以内に生じた損害であること
- 建物の構造が木造建築・ツーバイフォー(枠組み壁工法)の場合
- 被害発生から3年以内であること
建物が鉄筋コンクリート構造の場合、基礎は主要構造部には含まれないため、地震保険の補償対象外です。
また、地震保険は基礎のひび割れの状態や損害程度によって保険金の支給割合が変動します。損害程度が建物の時価の3%未満の場合も、保険適用外となるため注意が必要です。
家の基礎のひび割れ修理費用と補償額の目安
家の基礎のひび割れ修理にかかる費用は、ひび割れの程度や工法によって異なります。ここからは、代表的な工法と修理費用、補償額の目安について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
修理費用の相場(軽微なひび割れ・構造クラック)
基礎のひび割れ修理の代表的な工法は、ひび割れの状況に応じて3つあります。それぞれの修理費用の目安と施工期間は以下の通りです。
- Vカット・Uカットシール工法:ひび割れ部分にV字型、またはU字型の溝を掘り、シーリング材やエポキシ樹脂を充填しモルタルを添付して表面を整える方法。
- ビックス工法:特殊なエポキシ樹脂注入材を用い、ゴムチューブの圧力で低圧・低速・長時間にわたりひび割れの深部に確実に注入する方法
- アラミド繊維シートとエポキシ樹脂のハイブリッド工法:アラミド繊維シートとエポキシ樹脂を組み合わせて、基礎のコンクリートの強度を上げる工法
工法 | 適用されるひび割れの状況 | 修理費用の目安(費用単価/㎡) | 施工期間 |
Vカット・Uカットシール工法 | 幅の広いひび割れ深いひび割れ | 4,000〜6,000円 | 1〜2日 |
ビックス工法 | ヘアークラックなど微細なひび割れ進行度の高いひび割れ | 10,000〜20,000円 | 1〜3日 |
アラミド繊維シートとエポキシ樹脂のハイブリッド工法 | 基礎全体を補強したい場合 | 20,000円~ | 2〜3日 |
火災保険でどこまで補償される?
火災保険では、契約時に設定した保険金の限度額を上限として、損害箇所の修理費用から免責金額(自己負担額)を差し引いた金額が保険金として支払われます。
一方、地震保険は、必ず保険鑑定人による現地調査が必要となり、ひび割れの被害の規模によって保険金の支払額が異なります。
地震保険では建物の被害状況を確認し、その内容によって4段階の損害区分を決め、その損害区分に応じ、保険金額に対しての割合で支払われます。主要構造部の損害額が、建物の時価の3%未満の場合は保険金の支払い対象外となる場合がほとんどです。
地震保険の損害区分と保険金の支払額は、以下の通りです。
損害区分 | 内容 | 保険金の支払額(時価額が上限) |
全損 | 主要構造部の損害額が、建物の時価の50%以上、焼失または流出した床面積が延床面積の70%以上 | 保険金額の100% |
大半損 | 主要構造部の損害額が、建物の時価の40%以上50%未満、焼失または流出した床面積が延床面積の50%以上70%未満 | 保険金額の60% |
上半損 | 主要構造部の損害額が、建物の時価の20%以上40%未満、焼失または流出した床面積が延床面積の20%以上50%未満 | 保険金額の30% |
一部損 | 主要構造部の損害額が、建物の時価の3%以上20%未満、全損・大半損・小半損・一部損に至らない建物が床上浸水、または地盤面から45cmを超える浸水 | 保険金額の5% |
修理業者の選び方と注意点
基礎のひび割れ修理を依頼する業者を選ぶ際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 施工実績や口コミを確認する
- 複数の業者から相見積もりを取り、適正価格を把握する
- 施工後の保証やアフターサービスの有無を確認する
施工実績が少ない業者や口コミの評判が悪い業者は、十分な補修ができない可能性があるため、避けた方が安心です。また、修理費用に関するトラブルを防ぐためにも、最低でも3社から相見積もりを取り寄せ、適正価格を把握するとともに、施工方法や見積もり書の透明性を確認しましょう。
さらに、施工ミスなどが原因でひび割れが再発する可能性もゼロではありません。万が一の場合に無償で再施工してもらえるかどうか、保証内容も事前にしっかり確認しておくことが重要です。
また、家の基礎のひび割れは、地震や自然災害以外にも以下のような原因で発生する場合があります。これらの経年劣化や環境要因によるひび割れは、補償適用外となる可能性が高いため注意が必要です。
ひび割れの種類 | 特徴 |
乾燥収縮 | 乾燥によってコンクリート内の水分が蒸発し、基礎が収縮する現象 |
気温変化 | 温度の急激な低下により、コンクリートが収縮する現象(冬場や寒冷地で発生しやすい) |
不同沈下 | 建物の基礎が均等ではなく不規則に沈下する現象(地盤が弱い場合に発生しやすい) |
施工不良 | コンクリートの厚さが足りない、強度不足など |
コンクリートの中性化 | 空気中の二酸化炭素がコンクリート内に侵入し、コンクリートが中性化する現象 |
新築後すぐにひび割れが生じた場合は、住宅品質確保促進法(品確法)により、保証を受けられる可能性があります。
住宅品質確保促進法(品確法)は、新築住宅の引き渡しを請け負った事業者に対し、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分に関する瑕疵について、10年間の補修義務を負わせる法律です。
そのため、施工不良の疑いがあるひび割れについては、発生時期や位置を示す図面、証拠となる写真などを用意したうえで、担当した施工業者やハウスメーカーに相談すると良いでしょう。
軽微なひび割れでも放置し続けると、家が傾くなど被害が拡大する可能性があります。基礎にひび割れが発生している場合、自己判断で放置したり、DIYで補修しようとしたりするのは大変危険です。
必ず専門業者に点検を依頼し、適切なメンテナンスを受けるようにしましょう。
火災保険を使った基礎のひび割れ修理の手続き方法
火災保険や地震保険を利用して基礎のひび割れ修理をスムーズに進めるために、事前に保険の手続き方法を確認しておきましょう。
なお、保険の申請は被害発生日から3年以内に行う必要があります。時間が経過すると損傷の原因特定が難しくなり、補償を受けられない可能性があるため、早めの手続きをおすすめします。
保険金請求の流れ(申請から支払いまで)
火災保険や地震保険の手続きは、保険会社によって異なる場合がありますが、一般的な手順は以下の通りです。
- 被害状況を詳細に記録する
- 保険会社へ連絡する
- 必要書類の準備・提出
- 損害鑑定人による立ち会い調査
- 保険金の入金
- 修理工事を進める
まずは、被害状況を正確に判断できるよう、基礎のひび割れの発生日時や発生箇所を記録し、写真や動画で詳細を残しましょう。応急処置を行う場合は、処置前後の写真も撮影しておくことが重要です。
次に、速やかに保険会社へ連絡し、申請手続きを進めます。この時、必要書類を案内されるため、忘れないようにメモしておきましょう。
その後、損害鑑定人(アジャスター)による現地調査が実施されるため、立ち会いの日時を決めておきます。調査の際は、被害の詳細を正しく説明できるよう、あらかじめ資料を整理しておくとスムーズです。調査後に追加の書類提出を求められる場合もあるため、指示に従って対応しましょう。
調査が完了すると、保険金の給付可否や支払額が記載された通知書が届くため、内容をしっかり確認します。もし納得できない場合は、保険会社の相談窓口に問い合わせ、再調査や再審査を依頼することも可能です。
保険金が入金されたら、修理工事を進めましょう。
保険金請求の際に必要な書類と手続き
火災保険の申請時には、さまざまな書類が必要です。スムーズに手続きを進めるために、不備がないようしっかりと準備しておきましょう。損害状況や保険会社によって異なりますが、主な必要書類には以下のものがあげられます。
書類名 | 概要 | 取得方法 |
保険金請求書 | 保険金を請求するための書類(保険会社指定のフォーマットあり) | 保険会社から取り寄せる |
被害状況の写真 | 損害の程度が分かる写真(全体・損傷部分・近接など複数枚) | 被害発生直後に撮影する |
事故発生状況報告書 | 被害の詳細を記載(発生日時・原因・状況など) | 保険会社から指定の書類を入手し、記入 |
修理見積書 | 修理にかかる費用の見積書 | 修理業者に依頼 |
罹災証明書(必要に応じて) | 自然災害での被害を証明する書類 | 市区町村役場で発行 |
契約内容が分かる書類 | 保険証券の写し | 保険契約時の書類を準備 |
そのほか、被害が大きい場合や不明点がある場合、追加書類の提出を求められることがあります。
保険申請が認められやすくなるポイント
保険申請が認められやすくなるためには、「保険の対象となる事由によって発生したこと」を証明する必要があります。
とくに、基礎のひび割れには、経年劣化や環境要因による軽微なものから、災害によって生じた重度のものまであり、被害の規模や原因はさまざまです。原因の特定が難しい場合、補償対象外と判断されてしまう可能性もあります。
保険会社が被害状況を正確に把握し、原因を特定しやすくするためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 専門家に調査を依頼する
- 被害状況の詳細をしっかり記録する
- なるべく早く保険会社に連絡する
火災保険を申請する際は、住宅診断士や建築士、リフォーム業者などの専門家による調査報告書が有効です。報告書には、ひび割れの状態や原因についての客観的な見解が記載されており、保険会社からの信頼性も高く、申請がスムーズに進む可能性があります。
また、被害状況の詳細をしっかり記録しておくことも重要です。ひび割れの数や位置、長さ・幅、方向などの特徴が分かるように、写真を撮って残しておきましょう。
ひび割れの数や状態によって、補償が適用されるかどうかが左右される場合があります。あわせて、被害が発生した日時も記録しておきましょう。
基礎にひび割れが発生した場合は、なるべく早く保険会社に連絡しましょう。保険申請の時効は3年間とされていますが、時間が経過するにつれて被害箇所の状態が変化し、原因の特定が難しくなる可能性があります。
保険会社の調査がスムーズに進むよう、迅速に対応することが大切です。
まとめ|火災保険を活用して家の基礎を適切に修理しよう
基礎のひび割れは家が傾いたり、耐震性が低下したりする原因につながります。軽微なひび割れでもそのまま放置せず、定期的なメンテナンスが必要です。
また、ひび割れの原因が自然災害や地震によるものであれば、火災保険の補償対象となる可能性があります。本記事で紹介した申請手順やポイントを参考に、火災保険の手続きを進めましょう。
ドクターホームズは火災保険での基礎のひび割れ修理に対応
火災保険を使った基礎のひび割れ修理は、ぜひドクターホームズにお任せください。
ドクターホームズでは、火災保険を使った建物の修理・修繕工事を行なっています。さらに、原因調査や保険適用の可否の確認、火災保険の申請サポートも行っており、保険に関するご相談のみでも承ります。火災保険の申請に不安がある方は、お気軽にご相談ください。